ストーマ保有者の運動について
ストーマを造設された方から、「手術前と同じように運動はできますか?」「水泳が趣味だったのですが泳いでも大丈夫ですか?」といった質問をいただく事があります。
手術後は体力が低下しておりストーマにも慣れていないため、これまでの趣味や生活を取り戻すことに不安を抱えてしまうかもしれません。
焦らずゆっくりと、まずは軽めの運動から始めてみましょう。体力が回復してくれば、スポーツも水泳も楽しめるようになります。
1.ストーマ保有者の運動
ストーマを造設しても、手術前と同じように運動をすることが可能です。
むしろ適度な運動は、気分転換やリラックス効果があり、健康状態を保つのに最適です。
何から始めればいいかわからない場合は、軽めのウォーキングから取り組むことをおすすめします。体調の回復に合わせて、徐々に運動量や運動時間を調整していきましょう。
体調が回復すれば、ゴルフやテニス、スキーなどのスポーツを楽しめるようになります。
ただし、運動のし過ぎは禁物です。特に人と激しく接触するようなスポーツや、ストーマに圧力がかかるようなスポーツは避けましょう。無理のない範囲で運動を楽しんでください。
汗対策
運動と汗は密着な関係にあり、切っても切り離せません。
大量に汗をかくと、面板(装具の粘着面)の外周部から粘着力が落ち、装具が剥がれやすくなる可能性があります。
そのような場合は、面板の外周部をテープで補強することで対応ができます。
特にハイドロコロイド材(面板と同じ成分)を使用したテープや、薄いフィルム材のテープは運動の妨げになりにくく、防水加工が施されているため運動の際におすすめです。
面板固定用のテープについては、以下の記事で詳しく取り上げています。サンプル品もございますので、ご希望の際はお問い合わせください。
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ひねり対策
運動の種類によっては、腹部をひねる動きをする場合があります。
腹部をひねると、ストーマ装具を貼っている部分の皮膚にシワが寄りやすくなります。すると面板の外側がめくれ上がり、剥がれやすくなる可能性がでてきます。
そのような場合は、ストーマ装具の固定用ベルトで対応することが可能です。
もちろん、前述の固定用テープで補強することも可能ですが、ベルトを使用することでより安心感を得られます。ただし、固定用ベルトはご使用の装具によっては使用できない場合があります。以下の記事で対応装具を記載しておりますのでご確認ください。
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2.ストーマ保有者の水泳
ストーマを造設しても水泳をすることができます。
オストメイトの中には、プールで泳いだりサーフィンを楽しんだりしている方もいらっしゃいます。体調に合わせて少しずつ挑戦してみてください。
水泳をする場合、食後すぐの時間は排泄が活発になるため避けた方がいいです。
また、長時間の水泳も身体を冷やすため気をつけましょう。身体が冷え過ぎると体調を崩してしまう可能性があります。
水着の選び方
女性の場合は、ワンピースタイプの水着を着用すると装具のふくらみが目立ちません。さらにセパレートになっているものであれば、排泄物の処理も楽になります。
男性の場合は、股上の深い水着で装具を丸ごと覆うといいでしょう。ラッシュガードもおすすめです。自然に腹部を隠すことができます。
また、男女問わず水着のデザインは無地よりも柄物がおすすめです。装具のふくらみが目立ちにくくなります。
入浴用品の活用
装具の上から入浴用シート(大判のもの)を貼付し、その上から水着を着用するという方法があります。
この場合、装具のふくらみが入浴用シートによって物理的に抑えられるため、より外部から目立ちにくくなります。
特にラッシュガードを着用する場合に効果的です。シルエットが目立ちやすいラッシュガードの弱みをカバーすることができます。
また、入浴用シートを使用することで装具が濡れることも防止できます。サンプル品もございますので、ご興味がございましたらお問い合わせください。
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3.まとめ
いかがでしたか?
この記事では、ストーマ保有者の運動をテーマに、運動する際の注意点や補助アイテムの紹介をしました。
まとめとして、この記事で紹介したポイントをおさらいします。
- まずはウォーキングなどの軽い運動から始め、体調に合わせて運動内容を調整していきましょう。
- 人と激しく接触するようなスポーツや、ストーマに圧力がかかるようなスポーツは避けましょう。
- 装具の剥がれ対策には、面板固定用テープやベルトの使用がおすすめです。
- 水泳をする場合、食後すぐの時間は排泄が活発になるため避けた方がいいです。
- 女性はワンピースタイプの水着、男性は股上の深い水着の着用がおすすめです。
- 水着着用の際、装具の上から入浴用シートを貼付しておくとふくらみを抑えられます。
運動することを諦めかけている方、何から始めればいいか迷われている方、まずは簡単な運動から挑戦されてみてはいかがでしょうか。
この記事が、一人でも多くの方のお力になりましたら幸いです。
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