ストーマ装具からのにおいやガスが気になるときの対策
オストメイトの最大の悩みと言っても過言ではないのがにおいの問題です。
皆様の中にも、ストーマ装具を使用されている際のにおいやガスが気になるという方は多いのではないでしょうか。
基本的にストーマ装具自体は防臭になっていますので、袋を開けない限りそれほどにおうことはありません。また、自分が感じるほど他人はにおわないものですが、それでも気になってしまうというのは仕方がないことだと思います。
そこでこの記事では、においやガスが発生する原因から、においを少しでも抑えるための対応策について紹介していきます。
1.においやガスの原因になりやすい食生活を知る
においやガスを対策するためには、まずはその原因を知りましょう。においやガスを発生させる原因は様々で、ストーマの種類によっても異なります。
消化器系ストーマ(コロストミー・イレオストミー)の場合
ガス(おなら)の発生は、食事のときに飲み込んでいる空気が主な原因です。話をしながら食事をしたり、すするような食べ方をするとガスが発生しやすくなります。
また、食べ物自体にもガスを発生させやすい物・においの原因になりやすい物がありますので覚えておくといいでしょう。
ガスを発生させやすいもの
においを発生させやすいもの
ガスやにおいを抑えるもの
尿路系ストーマの場合
ビタミンCを多く含んでいる飲み物や果物は、尿を酸性にし尿路感染や結石を予防したり尿臭を軽減します。
それでもにおいが気になる方は、尿を酸性にする効果の高いクランベリージュースを飲むのがおすすめです。
ただし、クランベリージュースには糖分が含まれてますので、糖尿病やカロリー制限のある方などは、医師や看護師に相談の上で飲用してください。
尿臭を強くするもの
尿臭を抑えるもの
2.ストーマ装具を正しく使用する
排泄物をきれいに拭き取る
ストーマ装具の排出口に排泄物がついたままだったり、ストーマ装具の外側に排泄物が付着したままになっていると、においが発生する原因になります。
ストーマ装具からの排出が終わったら、排出口を押さえながらトイレットペーパーなどできれいに拭き取りましょう。
交換頻度を守る
ストーマ装具は各メーカーが交換頻度を定めた使い捨ての設計になっています。
したがってストーマ装具を洗って再利用し続けたりすると、袋のフィルムが傷つき排泄物の漏れやにおいの漏れの原因となります。また、ストーマ装具を洗う際に排泄物が袋の表面(特に不織布部分)に付着してしまうこともにおいの原因になります。
ストーマ装具は再利用せずに交換頻度を守って使用しましょう。
ガス抜きフィルター付きのストーマ装具を使用する
消化器系ストーマ用の装具には、ガス抜きフィルターが付いているものがあります。
消臭フィルターがついていれば、ストーマ装具からのにおいの軽減したり、ストーマ装具に溜まったガスを抜くことができます。
においが気になっている方で、現在フィルターのないストーマ装具を使用されている場合は、一度医療従事者の方に相談し装具変更を検討してみてください。
※尿路ストーマ用のストーマ装具にはフィルターはついていません。
3.消臭効果のあるアクセサリーを使用する
消臭潤滑剤を使用する
消臭潤滑剤は、ストーマ装具に溜まった排泄物のにおいを軽減する消臭効果と、排泄物を排出しやすくする潤滑効果を併せ持っています。
商品の特性上、消化器系ストーマの方が使用されるものになります。装具交換時や便排出のタイミングで使用します。
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消臭効果のあるパウチカバーや腹帯を使用する
パウチカバーや腹帯はストーマ装具を覆うためのカバーです。
ストーマ装具が身体や衣服にこすれて起こるカサカサ音の軽減や、ストーマ装具が接する部分の皮膚の汗を吸収する目的で使用されます。最近では消臭機能がついているものも多いです。
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サプリメントやゼリーを使用する
食後に数粒飲むことで、便やガスのにおいを抑える「消臭健康機能食品」があります。
形状として粒状やゼリー状のものなどがありますので、好みに合わせて選んでみてもよいでしょう。ザイタックでは2つの商品を取り扱っています。各商品の詳細を確認したい方は下記リンク先を参照ください。
4.まとめ
ここまで、においの原因となる食事や生活様式とにおいの対策方法を紹介してきました。
においやガスを発生させる主な原因は食生活にあります。いきなり食生活をガラリと変えるような必要はありませんが、少し意識するだけでもガスの量や便のにおいが緩和されるかもしれません。
最後に、困ったときの対処法として2点紹介させていただきこの記事の締めとさせていただきます。
- ガスが出そうになったとき
ガスが出る音はコントロールできません。ガスが出そうになったときは、ストーマの上に軽く手を当ててみることで音が軽減されます。経験豊富な方はガスが出るタイミングを事前に察知できるそうです。 - ガスでストーマ袋が膨らんだとき
フィルターを通してガスは自然に排出されますが、それでもガスが抜けきれず袋が膨らむときがあります。その場合は排出口からもガスを抜く事ができます。フィルターを通さないためトイレで行うといいでしょう。
この記事が少しでもみなさまのお役に立ちましたら幸いです。
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