オストメイト女性のおしゃれの工夫

女性オストメイトから「オストメイトになってからおしゃれができなくなった」という声をいただくことがあります。
ストーマ装具を貼付しているため、多少の工夫は必要になるかもしれませんが、オストメイトになったことが原因でおしゃれができなくなるなんてことは決してありません。
ストーマケアの原則さえ守れば、今までと同じようにおしゃれを楽しむことができます。
1.おしゃれをする上での基本
ストーマやストーマ装具を締め付けなければ、基本的に何を着ても構いません。
ストーマにベルトが強く当たったり、ストーマ装具を強く締め付けたりすると、体調不良やトラブルの原因となります。ストーマを傷つけず、ストーマ装具の持つ機能を損なわないようにすることが大切になります。
また、ストーマやストーマ装具の締め付けにも個人差があります。自分の身体の状態にあった工夫をして、おしゃれへの可能性を見つけていきましょう。
2.トップスの工夫
ふんわりとしたデザインや気持ち大きめのサイズを選ぶ
現在のストーマ装具はかなり薄型に設計されており、装着をしていても違和感をほとんど感じません。
ただ、お腹に装着しているということもあるため、どうしてもその部分は多少ふくらんでしまいます。
ふんわりとしたデザインの服や気持ち大きめのサイズの服を着用することで、ストーマ装具のふくらみを目立たせなくすることができます。
さらにこの工夫はストーマ部位を締め付けないようにするという効果も期待できるため、実践されている方が多いです。
上から羽織りものをする
カーディガンや軽い羽織もの、長めの上着や前開きのパーカーなどを着用すると、おしゃれをしながらさりげなくストーマ装具やそのふくらみを隠すことができます。
上着を工夫することでエレガントな装いも可能ですし、夏場などのぴったりとした服を着る季節でも上に軽い羽織ものがあることで安心できます。
夏場でも軽い羽織りものをすることで安心できます
シャツやブラウスはシャツインではなくアウトにする
シャツやブラウスは、中に入れるよりも外に出した方がストーマ装具のふくらみが目立たなくなります。
ただし、シャツインをしてはいけないというわけではありません。
こまめにトイレに行って便やガスを破棄することで、ストーマ装具のふくらみはある程度軽減できますのでシャツインも可能です。
中にはシャツインをするために体重管理をして必要以上に太らないようにしている方もいらっしゃいます。(ただし無理は禁物です。)
バッグをストーマがある側に持つ
大きめのバッグをふくらみが気になる側に持つとカムフラージュになります。
マタニティー用の洋服を活用する
マタニティー用の洋服は、お腹の部分のふくらみに対応しているパンツやズボンからお腹周りがゆったりとしたワンピースなど、商品のラインナップが多岐にわたっています。
色やデザインのバリエーションも多く、流行のものからベーシックなものまで選べるため選択肢が広いのでおすすめです。
3.ボトムスの工夫
パンツやズボンは股上が深いものを選ぶ
パンツやズボンを股上が深いものにしてストーマ装具をすっぽり覆うという方法があります。
この方法であれば自然とストーマ装具を隠すことができ、手間もかかりません。
ただし、ストーマの位置と関連するため個人差がある点にご注意ください。
タイトなスカートやデニムも着用できる
タイトなスカートを着用することもできます。
その場合は、他のスカートよりも装具のふくらみによる目立ちが出やすいため、こまめに便の破棄をするよう意識しましょう。
デニムに関しては、ストレッチタイプやマタニティタイプのものを使用すると良いです。
硬い生地のデニムは、ストーマ装具のふくらみを押さえ目立ちにくくする働きがありますが、逆にストーマの締め付けに繋がる場合がありますので注意しましょう。
色や柄を工夫する

色に関しては、トップス、ボトムス共通で白色以外のものを着用している方が多いです。
濃い色合いの方がストーマ装具が目立ちにくく、万一漏れてしまった場合にも目立ちにくいという利点があります。
また、柄によってストーマ装具を目立たせなくすることもできます。大きめな柄のデザインだと目の錯覚を利用できるため、よりストーマ装具が目立ちにくくなります。
4.下着の工夫
ショーツを2枚重ねる
ショーツを2枚重ねることでストーマ装具のふくらみを目立たなくさせることもできます。
1枚目のショーツはストーマの下ぐらいまでの股上が浅いものを使用し、ストーマ袋をショーツの上に出します。
2枚目のショーツはストーマの上から腰近くまである股上の深いショーツを使用してその中にパウチを納めます。
こうする事で、排泄物が溜まってストーマ装具が重くなってきても、外側にあるショーツがふくらみを押さえてくれるため安心感が生まれます。
5.まとめ
ここまで、女性オストメイトのおしゃれの工夫について紹介しました。
ストーマ装具を貼付していると、不便に感じることがあるかもしれません。それでも、オストメイトになったことが原因でおしゃれができなくなるということは決してありません。
自信を持って、自分らしいおしゃれを楽しんでくださいね。
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