株式会社ザイタック

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第4話:退院と腸閉塞

2024.01.05

手術後1週間。

管が何本か減り、動きやすくなってきたタイミングで「ストーマ袋の交換を自分でやってみませんか」と看護師さんから誘われました。

家に帰ってからは一人でやらなければいけないので、「早く覚えなければ」という強い気持ちで、まだ痛い身体を使いながら指導を受けて交換してみました。

結果としては3時間も持ちませんでした。

貼り付ける面板を、調整するたびに何度も触っていたため、粘着力が落ちてしまっていたのです。

この時はその理由を知ることもなく、ここから1週間、数時間おきに剥がれるストーマ袋に悪戦苦闘しました。

この期間、看護師さんが代わる代わる指導をしてくれたのですが、どの看護師さんもストーマケアの専門家ではなかったため、なかなか上手くいかず、泣きながら交換した日もありました。

手術後3週間。

ストーマ外来専門の看護師さんが来てくれました。

その方は私の現状を確認すると、『凸型』のストーマ袋を装着しました。また、そのストーマ袋にはベルト用の穴があり、包帯でその部分をベルト代わりにして括り付けてくれました。

なんとそのストーマ袋は1日経っても剥がれませんでした。

この日の夜、私は「やっと家に帰れる」という大きな安堵を得ることができました。

手術後4週間。

無事退院し、ストーマとの生活が始まりました。

家に帰ってからは勝手に剥がれることもなく、規定の交換日まで貼りついていたので、なんの不自由もありませんでした。

ここから3年間、腹痛もなく、出先で剥がれるなどの事故もなく、手術前と同じような生活が戻ってきました。

変わったことと言えば…『便による腹痛がない』『便通の感覚がない』『いつ出るかわからない』という点でしょうか。

ストーマには肛門のように便を止めておく機能がないため、いつどこのタイミングで排出されるのか予測不可能なのです。なので、交換の際の袋をはがした瞬間に、便の排出が起きて大惨事…ということは何度も起こりました。これは今現在も戦っています。

また、高確率で腸閉塞を起こしました。

固めのものや消化の悪いものを食べたとき、運悪く消化せず、小腸に詰まってしまうのです。

私の経験上ダメだった食物……きのこ類・こんにゃく類・海藻類・繊維質な野菜

これらを最初のうちはダメだという認識がなく食べていたため、何度も閉塞を起こしていました。

ほとんどの閉塞は、横になって身体を左右に振ったりゴロゴロ転がったりして時間が経つと治り、大事には至りませんでした。

しかし…約3年後、腸閉塞を起こし、7度目の入院をします。

絶食などで徐々に解消し治ると思っていたのですが、まさかの入院食の『玉こんにゃく』が原因で閉塞が起こってしまったのです。

危ない気はしていたのですが、されども入院食。よく噛んで食べれば大丈夫だと解釈し食べてしまった故の悲劇でした。

しかし、この悲劇はここで終わらなかったのです。

PROFILE
横山ぐぐ さん

福祉イラストレーター

人工肛門を保有するイラストレーター。
難病の潰瘍性大腸炎を患い、3年間の闘病も空しく回復の余地がなかったため大腸を全摘出し、人工肛門を造設。
1つ目の人工肛門は腸閉塞の末、小腸穿孔で閉じ、2つ目を造設。
この入院中にオストメイトのマンガを描き、それがきっかけでイラストレーターとなる。
現在はイラストレーターとして各種イベントや展示に出展し、各企業のチラシやPOP等の作成をしている。