2023.03.14
今回は、あるオストメイトの日常生活から生まれた商品をご紹介します。
その商品とは、ストーマカバー『肌まもる君』です。主にコロストミー用ストーマ装具の排泄口をカバーするものです。
開発者である植野直美さんの実姉がストーマ生活を送る中で、装具の排泄口が肌に与える違和感を訴えたことが、開発のきっかけです。
詳しくは後程ご紹介しますが、植野さんのお姉さまを思う気持ちが込められた商品です。開発した商品に満足するお姉さまの姿を見て、「姉以外にも、同じようなことで悩んでいるオストメイトがいるのではないか」と感じた植野さんは、その後、多くのオストメイトにこの商品を知ってもらいたい、使ってもらいたい、という気持ちになったそうです。
この度の企画は、そのような植野さんが開発した商品と共に、商品を開発した背景や思いをお伝えするものです。ぜひ、植野さんの思いに触れてみてください。
なお、ご紹介する『肌まもる君』は、一部商品にのみ対応するものです。商品にご興味がおありの方は、ザイタックまでお問い合わせください。
6年前に姉が大腸がんになり手術をしてストーマを着けることになりました。退院して気落ちしないように、気晴らしになるようにと毎日電話をしました。
いつもの取り留めない話をしているときに、ふと、姉が言います。
「排泄口が当たって痛いのでフェルトでカバーをつくったのよ。」
「フーンそうなの。」とわたし。
「それがさ、同じようなのが売ってないのよ。だから作ったの。」
「えー、何でも売ってるこのご時世に嘘でしょ、カンチガイ勘違い。」と思いながらネットで調べると、、ありません。
姉から詳しい話を聞くと、「痛い人はテイッシュやなにかをはさんでるんだって、おちないのかしらね。」と心配していました。フエルトで作ったカバーを見せてもらい、では私もと作りましたが、不器用なので出来上がりを見て姉から丁重に断わられました。
でも、先々歳を取ったときのことを考えると、丈夫で軽くてよく伸びるカバーを作ってあげたいと思い、靴下を作っている会社にお願いし、何度も試作をこころみた結果、誕生したのがストーマカバーです。
ストーマカバーの名前もつけました、『肌まもる君』です。
『肌まもる君』はストーマ装具の排泄口から皮膚を守ってくれます。
出来上がって直ぐに姉のところに持って行きました。直ぐに着けてくれて気に入ってくれました。
今まで使っていたフェルトのカバーは全部捨てて今は『肌まもる君』を着けています。
可愛いがってくれた姉に少し恩返しが出来たかなと自己満足しています。☺️
『肌まもる君』は綿100%で出来ています。
今回ご紹介した商品に関するお問い合わせは、ザイタック担当者までお寄せください。
オストメイトご家族
埼玉県在住
実姉のストーマ造設手術をきっかけにストーマ装具のアクセサリー商品の開発を開始(2017年)
ストーマ装具排泄口カバー「肌まもる君」を開発(2019年2月)
実用新案登録(2019年8月)
「ステーション虹」を埼玉県草加市で創業、代表に就任(2021年)