去る11月25日の午後、ザイタックのショールームに福祉事務所の方々が来訪されました。

この集まりは、日々オストメイトと触れ合っているザイタックの見学会という目的で、福祉事務所職員の研修の一環として開催されています。

今回は、東京都ならびに世田谷区・渋谷区・大田区・目黒区の福祉事務所に所属する11名の参加です。

当日は秋晴れの空にイチョウの木が映えるおだやかな天候のもと、ショールームの見学から始まり、その後はザイタック社員も参加して、講義や装具交換の体験会、情報交換会を行いました。

ストーマ装具の歴史や最新情報についての知識を得るため、講義内容に熱心に見入られている福祉事務所のみなさまの姿を拝見して、我々ザイタック社員もとてもうれしく感じる時間でした！

秋晴れのもと開催！

全体で2時間ほどの会でしたが、最後のパートでは、オストメイトにとってより良い環境実現を目指した意見交換会を行うなど、お互いに有意義な時間を共有することが出来たのではないでしょうか。

今回のコラムでは、この見学会の様子をレポートいたします！

オストメイトのみなさまをサポートする関係者が一体となって取り組んでいる様子を感じていただけたら幸いです。

15:00 見学会スタート！みなさま真剣な面持ちです。

15:00、弊社社長のあいさつで見学会がスタート。まずはザイタックによる講義です。演題は「ストーマについて」と「ストーマケアの歴史と進化」。

「ストーマについて」のパートでは、ストーマについての基礎知識をお話ししました。すでにご存じの情報も多かったかと思いますが、情報の確認やアップデートのため、みなさま真剣なまなざしで講義を聞いています。

「ストーマケアの歴史と進化」のパートでは、ストーマケアの発展と、現状の福祉制度の課題整理をさせていただきました。メモをとられている姿から、福祉事務所のみなさまの熱意が伝わります…！

オストメイトに対する「生活を明るく豊かに」という思いは同じなのだなと改めて感じました。

当日使用した資料の一部

15:30 ストーマ装具の体験会！みなさま苦戦している様子です…。

講義のあとは、ストーマ装具を実際に触っていただく体験会です。

実際の装具に触れる経験がなかなかないため、みなさまこの体験会を毎回楽しみにされています。

体験会を行う上で、まずはストーマケアの動画を見ていただきました。リアリティのある映像からは、実際のストーマケアがどのように行われているかイメージしやすかったのではないでしょうか。

そしていよいよ体験会がスタート！

ストーマの疑似ベルトを巻いて、装具交換の体験をしていただきます。まずは剥離剤を使用して装具を剥がします。

みなさま黙々と取り組まれていますが、中には苦戦されている方も…。

なんとか周りの方々で声をかけあい、無事全員が剥がすことに成功！

洗浄剤で丁寧にストーマ周囲を洗浄したら、次は装具を貼ってもらいましょう！

ストーマ孔をストーマサイズに合わせて…、印をつけて…、ハサミでカット…。

やることの多さにみなさま苦戦しています！

みなさまが黙々と取り組まれている様子

ショールーム内にはチョキチョキ、チョキチョキとハサミの音と共に「なんだか小学校の図工の授業を思い出しますね…。」との声が。

自然と笑い声がもれ、なんだかとてもいい雰囲気です！

非常に和やかな雰囲気で、最後は全員で声をかけあいながら、悪戦苦闘の末、装具交換が完了しました。オストメイトの日々のケアがこんなにも大変なんだと、心の底から実感されたのではないでしょうか。

最後は和気あいあいと、和やかな雰囲気で体験会は終了しました！

16:00 情報交換会を開催。非常に有意義な時間となりました。

装具の体験会が終わり、一呼吸をつきまして、情報交換会を開催しました。

ザイタックからは、給付金額のこと、ストーマ用品13品目のこと、給付券のデータ化のことなど、日々オストメイトの方々からいただくご意見を中心に質問し、福祉事務所の方々からは、アクセサリーや日常生活に関するご質問などをいただきました。数々のディスカッションが交わされ、非常に活発な情報交換会となりました。

17:00 見学会終了。たくさんのうれしいご感想をいただきました。

すべてのプログラムが終了し、17:00に解散となりました。福祉事務所の方々が前向きに取り組まれていることもあり、とてもスムーズに会を進行させることができました。

後日談として、

「交換の実習をし、ストーマ装具本体だけでなくサポート用品の必要性を実感できました。」

「現在のストーマ用品13品目には使われないものもあり、逆に13品目に入っていなくて必需品があるとのことで、給付の範囲の見直しが必要なのかと感じました。」

「ストーマの歴史を知り、実際に体験することで、ストーマ装具を利用されている方々のご苦労や思い、支える方々の奮闘…装具一つ一つにそういったことが込められていると感じました。」

といったご感想もいただき、オストメイトの明るいくらしのために、さらに一歩前進できたと感じました。

今後も、関係各所と密に連携を取り合いながら、オストメイトの生活に少しでも貢献できるように取り組んでまいります。

ご参加いただいた福祉事務所のみなさま、ありがとうございました！