2022.11.28
これまで4本にわたってヨガコラムをお届けしてきましたが、最後に私の大好きな両親とヨガについてのお話をさせていただきます。
私の父は4年前に他界しましたが、その前の数年間は、脳梗塞から復帰したもののアルツハイマーと戦いながらの生活でした。ある日、まだ父が自分の足で歩けるうちにと、実家近くの公園で行われていたヨガイベントに母と三人で参加しました。
そこで初めて「笑いヨガ」と出会います。
ヨガが変えてくれたこと。
笑いヨガの先生は、歌や手振りなどで楽しく身体を動かしてくださいます。
笑いヨガは、そのすべてに笑いが含まれていて、勝手に笑ってしまうような素敵なプログラムです。これなら座ってできるし、高齢の父も母も安心してできるかなと思いました。
「そんな子供だましのこと、わしはやらん!」と言いそうな父でしたが、顔を見ると、、、笑ってる!!!
生きる気力を失ってきていた父が、めちゃくちゃ笑って、元気よく歌って手振りをしていて…私は驚きと嬉しさで父の隣で気付かれないように泣き笑いしていました。
父の他界後、あの時の恩返しをしたくて、同じヨガイベントにヨガ講師として参加しました。
笑いヨガの先生にも再会し、当時の話、感謝をしていること、父を見送ったこと、そしてそれを伝えに今回参加したことをお伝えしたら、一緒に涙して、長く優しくハグしてくれました。
ヨガが繋げたくれたご縁。父のかけがえのない笑顔をプレゼントしてくれた感謝の時間でした。
父を見送った2か月後、母は近くの公民館のヨガに通い始めました。
父を支えてきた何十年、老々介護に全時間を費やしてきた数年を経て、「やっと自分の時間がやってきたわ」と言う母は、その時87歳。
そして今年91歳。今でも毎週、マイヨガマットを斜めに背負いながら歩いて通っています。
「できないポーズもあるけれど、ヨガをやると気持ちいいし、みんなとお喋りするのが楽しい」と言ってくれます。
思い返すと、前に私が出会った80代のご夫婦の旦那様もそうでした。「ヨガに来るのが楽しみなんだよ」ってよく仰ってくださいました。
ヨガが変えてくれたこと。
私自身の枠を取っ払ってくれて、身体も心もとても軽く生きやすくなりました。
年齢なんて、関係ない。性別なんて、関係ない。自分が、自分らしく生きる。
短い人生、自分や違う誰かが作った枠なんて外して、大笑いして、大笑いして、大笑いする時間を増やしていこう。
これからも、ヨガを通じてたくさんの方と出会って、笑っていきたいと思います。
私のつたないコラムを読んでくださり、ありがとうございました!
ヨガコラムと向き合ってきたこの数か月は、私にとってとても貴重な時間となりました。繋げてくださったこのご縁に感謝です。
また、コラムを読んでくださっているみなさんと、いつか一緒にヨガができる日がくるといいなと楽しみにしています。
明日も、笑っていきましょう!
ナマステ
ヨガインストラクター
幼少期より身体が弱かったが、身体を動かすことが好きで、ダンス、器械体操をはじめる。
ダンス、芝居、アクションスタントなど身体を酷使する仕事で体調を崩すことも多く、心身ともにバランスを整えるためにヨガをはじめる。
<略歴>
ヨガインストラクター養成修了(2006年)
ヨガスタジオ「ヨガ&ビューティー リスルフル」立ち上げ(2008年)
「ヨガから始まり、たくさんの方と笑顔で繋がるコミュニティスタジオを目指しています。」