第2次ヨガブームをきっかけに、様々なヨガの形が生まれました。

私が出会った中で、おすすめのヨガの一つが「椅子ヨガ」です。「チェアヨガ」とも呼ばれています。

今でこそかなり広まってきましたが、私が講習を受けた時はまだ「椅子ヨガって何？」といった印象でした。

シニアヨガ指導者講習を受けた時に、椅子ヨガがプログラムに入っていました。

椅子ヨガとは、床ではなく椅子を使って行うヨガです。椅子に座ったり、椅子を支えにして立ったり、または床に座りながら、寝ながら椅子を用いてポーズをとります。なんだか楽しそうではありませんか？

通常のヨガに比べて、椅子を用いることで、身体が硬い方や体力が不安な方も安心してヨガを行うことができます。また、椅子に座り骨盤が安定することで、正しい姿勢を促し、ヨガの効果をより高めてくれます。

ゆったりと行えるので呼吸が深くなり、リラックス効果も高いです。ヨガマットがなくても、身近な椅子を用いて少しの時間でも気軽にヨガを楽しめるのも利点ですね。

思い出して書いただけでも、かなりの効果がありますね。

椅子ヨガを自分で行ってみて、このヨガが高齢者だけではなく、どの世代にも効果的なヨガであると感じました。

簡単に、楽に行えるのに、よりポーズの効果を高めることができる椅子ヨガがさらに好きになりました。それから、様々な椅子ヨガを行わせていただきました。

• 高齢者向け
• ヨガ初心者向け
• ヨガ経験者、スキルアップの方向け
• 怪我、病気などの回復期の方向け
• 腰痛、肩こりの方向け
• マタニティの方向け
• お子様向け
• オフィスで椅子ヨガ
• カフェで椅子ヨガ

など、思いつくまま色々な椅子ヨガにチャレンジさせていただきました。

前回のコラムで書かせて頂いたように、「呼吸をしている人はみんなヨガができる」というのが自分の基盤にあるので、「私がヨガなんて無理…」と思う人をなるべくなくしたくて椅子ヨガを広めてきました。

その中でも特に印象に残っているのがカフェでの椅子ヨガです。

その当時、よく通っていたカフェなのですが、席は5人ほどのカウンターと、2人くらいが座れる小さなテーブルのみで、1人のお姉さん店主が営むお店でした。何度か通い、店主のお姉さんや常連のお客様と仲良くさせていただき、お話の中で「ここでヨガやりたい！」と伝えてみました。

店主は「え？ここでできるの？ヨガマット敷く場所ないよ？」と答えましたが、私は「ここのカウンターを使って椅子に座ったままヨガをします！」と自信たっぷりに伝えました。

しかし、カウンターのため、安定感のある椅子ではなく座高が高くて座面が小さめの椅子で、さらにはカウンターと背中側の壁はぎりぎりでとても狭い場所ということもあり、ここで本当にヨガができるのか、少し不安な気持ちもありました。

店主のお姉さんと話し合い、お店とのコラボで、「カフェヨガ（椅子ヨガ＋ヘルシーごはん＆おやつ）」のイベントを開催させていただきました。

カフェの常連さんを中心に、ヨガの経験はないけれど、カフェでなら気軽にできそう！と外部の方からもご参加いただき、初回は満員で、嬉しいことに毎月のイベントとしてしばらく行わせていただきました。

ヨガは場所を選ばない、どんな場所でもヨガはできる。

内容は、まず椅子に座って瞑想から始まります。吸って吐いての心地よいヨガの呼吸を練習し、自分に集中していきます。

椅子を使って行う様々なポーズは皆さんとても楽しく行っていただけました。

「椅子に座ってポーズをとると簡単なのにすごく気持ちいいね！」「立位のポーズも支えがあるから怖くない！」など嬉しいお声もたくさんいただきました。

最後は、お店の明かりを暗くし、カウンターに居眠りをするように上半身を伏せて、お休みのポーズ（マットだとそのまま仰向けになって寝るポーズです）で身体を休めました。

ゆっくりと目覚めたあとは、体に優しいお食事をいただきながら、みんなで楽しく会話をする時間もありました。そこでヨガについてお話をしたり、質問を受けて答えたり、こういった時間も皆さんと行うとても素敵なヨガの時間でした。

このカフェヨガをきっかけに、私のヨガの基盤「呼吸をしている人はみんなヨガができる」に、「ヨガは場所を選ばない、どんな場所でもヨガはできる」がプラスされました。

ぜひ、みなさんも身近にある椅子を使って気軽にヨガを楽しんでみませんか？いくつか椅子ヨガをご紹介しますね。安定した椅子で無理なく行ってください。

①椅子に座って、足は開いても閉じてもOK、そのまま前屈。腰のストレッチ。

②椅子に座って、骨盤を安定させ足を組み横にねじります。腸のほぐしにも。

③立位で椅子に手をかけ体側を伸ばす。足の方まで体側が伸びます。

④寝て足を椅子に乗せる。足の疲れをとり、全身のリラックスへ。

ちょっと「ヨガ」やってみようかなと思って頂けたら、嬉しいです。

ナマステ